第二種電気工事士の体験記!技能試験も独学で合格!【複線図は書かない】

どうも。電気工事士のあーるです。
今回は大学生の時に独学で合格した、第二種電気工事士の体験記についてまとめていこうと思います。
・電気工事士は学科試験と技能試験がある
・取得までに40,000円くらいかかる
・学科試験は過去問とほぼ同じ
・技能試験は、かなり対策が必要で通信講座もありかも
体験記だけ見たい方は、目次からお願いします。
第二種電気工事士の概要
第二種電気工事士とは
電気技術者試験センターが主催する試験で、施設や住宅など600V以下の受電設備の電気工事が出来る資格です。
この資格を持っていると、社会的にニーズのある電気工事の仕事に携わることが出来るため、毎年13万人ほど受験する需要のある資格です。
第二種電気工事士試験の概要
第二種電気工事士試験には学科試験と技能試験があります。
学科試験の合格者が、技能試験を受験できる形です。
また、学科のみ合格した場合は、次回実施時の学科試験は免除になります。
以下にそれぞれの特徴を示します。
・4問択一形式(4択の中から正解を1つ選ぶ)
・試験時間は120分
・問題数は50問で30問正解で合格(計算問題、配線図、器具、電気工事士法など)
・過去問とほぼ同じ問題が出題
・合格率は6割程度
続いて技能試験の特徴を挙げます。
・候補問題13問のうち1問出題される(問題によって難易度に差がある)
・試験時間は40分
・合格率は7割程度(学科試験の合格者のみ受験できるため本気度が高い)
・基準が定められている「欠陥」があると不合格

第二種電気工事士の体験記
第二種電気工事士試験の際に利用した教材、勉強時間、技能試験の練習法などを書いていきます。
第二種電気工事士試験で使用した教材および工具
第二種電気工事士試験で使用した教材は以下のものです。
学科試験
・「第二種電気工事士筆記試験標準解答集」 オーム社
この本では、過去5年で出題された問題が、詳しい解説付きで掲載されています。
試験問題の形式とほぼ同じように掲載されているため、本番を意識しやすいと思います。
・「第二種電気工事士筆記問題集(黒本合格シリーズ)」 一般社団法人日本電気協会
この本でも、過去問をまとめていますが、年ごとではなく似たような問題ごとにまとめているため、苦手分野を把握しやすいです。
人によってはこちらの方が使いやすい可能性があります。
※2025年現在最新版がなさそうです。これから受験される方は「みんなが欲しかったシリーズ」などを検討してください。
技能試験
「第二種電気工事士技能試験 公表問題の合格解答」 オーム社
この本では、技能試験で出題される候補問題13題と施工の仕方が掲載されています。
※毎年出題問題が変わるので、最新のものを購入するようにしてください。
・ホーザン (HOZAN) 電気工事士技能試験具工具セット
仕事で使用している工具があるなど、よっぽどこだわりがない限りはこちらを購入しておけば間違いないです。
※というか試験会場にいる人のほとんどがこの工具だと思います。
・練習用器具セット
私はインターンシップでいただいたので購入していませんが、おそらくこれでした。
(大学生の方はインターンシップで電気工事士講座をやっていることがあるのでチェックした方が良いでしょう)
電気工事士試験はご存じとは思いますが技能試験があり、合格するためにはひたすら練習あるのみです。
おそらく13回分の候補問題を一通りやれば出来るレベルにはなると思いますが、不安な人は追加のケーブル購入をオススメします。
※余談ですが、第二種電気工事士練習用のケーブルが余ったら被覆を剥いて売ることが出来ます。
学科試験の体験記
・電気科の学生(回路の問題は難なく解ける)
・電気工事のことは全く知らない(配線や器具は分からない)
受験申し込みはネットから電子申請で行いました。受験者が多い試験なだけあって、申し込みは簡単です。
勉強は上述した教材に加えて、電気技術者試験センターのサイトに載っている過去問を利用しました。
勉強時間は20~30時間ほどで、電気器具の問題はほとんど捨てていきました。
試験当日は、試験時間が2時間ある中、30分程度で全て解き終わり、試験終了まで見直し。
試験内容としては、ほとんど過去問と同じで、難なくといったところでした。
とはいえ、自己採点の結果33点で思ったよりギリギリでした。
技能試験の体験記
実はこの技能試験、恥ずかしながら一度落ちました。それも含め体験記とします。
技能試験に関しては工具も触ったことがないところからスタートでした。
1回目の試験
1回目の試験は、学校で電気工事士の技能試験対策があったため、それを利用しました。また工具も学校から借りました。
工具も学校から借り、家で候補問題のうち4問程度やって、本番に臨みました。
楽勝だと心の中で思っていましたが、本番になると緊張があり、なかなかうまくいかない部分がありました。
本番では練習していない問題が出題され、施工のミスをギリギリで発見し、直している間に試験が終わってしまいました。
2回目の試験
学科試験は免除となっていたため、技能試験のみで受験しました。
このときの試験では1回目の反省を生かし、工具を購入し、候補問題13題すべて練習していきました。
また、インターンシップの電気工事士講座に参加した際、無料で練習用の電線と器具、電気工事士技能試験の参考書をいただいたこともラッキーでした。
技能試験の練習の仕方ですが、YouTubeで「第二種電気工事士 技能試験」と検索し、対策動画を見ていました。
(ここで複線図を書かないやり方があることを知る)
私は複線図を書くのが非常に苦手だったので、効果が非常に大きかったです。
当日の試験では前年の反省を生かし油断せずに受験。
電気工事士あるあるだと思いますが、受験時に持ち込めるものが気になると思います。
次のようなものを持ち込みました。
・工具一式
・合格クリップ(圧着時に線をまとめておくもの)
・ネームペン(線に書き込み、切る部分を分かるようにする)
※ちなみにネームペンで書くのは、試験的にも問題ないそうです。
当日の試験では、候補問題13題のうち、簡単な方の問題が出題され、時間を10分程度残し、見直しをしていました。
1ヶ月後くらいに、結果の通知が届き合格とありました。
複線図を書かない方法
時間短縮のため、複線図は当日の試験では書かず、組みながら考えていました。
1,ケーブルを切り分ける
→切り分ける際は電源線や渡り線など器具をつけないものから始めて、だんだんと複雑な作業をするイメージ
2,切り分けたケーブルに部品(ランプレセプタクル、スイッチ、コンセントなど)を取り付ける
※線色に気をつけること
→最初にランプレセプタクルとスイッチの配線を行い、その後白と黒でまとめるイメージ
3,問題に記載されているとおりに配置する
4,圧着する(○、小、中に気をつける)
ポイントとしては、ケーブルごとにパーツを作ることと圧着を最後にまとめて行うことです。
※ただし最初のうちは複線図を書くことをオススメします。(線色などの感覚がつかみにくいと思うので)
免状申請
電気工事の作業に従事するためには免状申請が必要になります。
免状申請には、以下の書類を電気工事工業組合に郵送または持参する必要があります。
・第二種電気工事士免状申請書(試験会場で配られる書類に入ってます)
・住民票・・・マイナンバー記載のないもの
・写真2枚(4×3cm)
・合格通知はがき
・手数料(収入証紙)
・免状送付用封筒(切手なしでOK)
時期によりますが、僕は2週間程度で免状が届きました。
ケースに厚紙で作られた免状が入っているものです。(5300円払うんだからもう少しちゃんとしたの欲しいなとも思いますが・・・)
※令和6年に紛失したため再申請したらプラスチックのカードになりました

電気工事士取得までにかかった費用
電気工事士取得までにかかった費用の内訳は以下の通りになりました。
・受験料・・・9300円×2回(今は11300円)
・教材費・・・1500円(中古で購入)
・工具費・・・10000円
・練習用器具・・・無料(インターンでいただいたため。購入すると17000円くらい)
・交通費・・・1500円くらい(電気工事士試験は会場が多いため、交通費は少なくすむ傾向にあります。)
・免状発行費・・・6000円くらい(住民票、写真、申請費)
合計で40,000円くらいかかりました。練習用の器具や工具にお金がかかるのが電気工事士の特徴です。
一部無料で手に入れたものもあるので、皆さんが受験する際には50,000円ほどかかる計算をしておいた方が良いでしょう。
安くすませたい気持ちも分かりますが、技能試験はきちんと練習していかないと合格できないので、一発合格のためにもお金をかけた方が良いです。
効率的に合格したい方向け
私は、独学で合格しましたが、電気に触れたことのない方には少し厳しく感じるかもしれません。
また、何度も不合格になっていると1回1万円ほどかかる受験料も無駄になってしまいます。
そのような方は、ユーキャンの通信講座を使うのも選択肢になるかなと思います。

ユーキャンの電気工事士講座は技能試験のみ対策するコースがあり、練習用の教材と器具がセットになっています。
また添削指導があり、質問も出来るので何も分からない所から始めても安心です。
私の場合は運良く、大学やインターンシップで指導してもらうことが出来ましたが、そうでない方がほとんどだと思います。
技能試験の練習をしていると、「これは本番でも問題無いのかな」とか「もっと早く作る方法はないのか」など気になることが山ほど出てきます。
また、作った作品が本番でも合格できるものなのか、技能試験の練習をを始めたての方が、自分で確かめるのは容易ではないと思います。
そこで質問できたりや添削をしてもらえたりするのは、かなりの安心材料になるのではないでしょうか。
費用面で見ても、一通り器具を自分で買ってそろえるのとそこまで大差が無いためオススメです。
ぜひ以下のリンクから、講座内容をご覧になってください。
まとめ
・電気工事士は学科と実技がある
・実技試験はちゃんと練習しないと落ちる
・45000円程度費用がかかる
・効率的に合格したいのであれば、通信教材を使うのも検討する
以上です。いかがだったでしょうか。
電気工事士試験は、技能試験があり少し癖のあるものになっています。
しかし、しっかり勉強、練習していけば間違いなく合格できるので、しっかりと取り組みましょう。
この記事を見た方が、合格できることを祈っています。
それでは。
